2014年10月3日金曜日

河合隼雄さんのこと。


Hi T*z !
こちらこそ、返事がすっかり遅くなってしまった。
気楽に自分らしくいきまーす。
といってたけれど、まずT*zには話しておこうと思う。
少し長いけれど河合隼雄先生のことばに救われた10代の頃のハナシ。

               ***

自分にはどこか欠けたところがある。 

そんな想いをわけもなく内側に携えた思春期、今思えばはしかみたいなものだったのかもしれないけど、 あの頃はとにかく相当な人見知りで、クラス替えがあるたびにまた新しい人間関係を築いていくのかと勝手に悩んで神経性胃炎にまでなる始末。
本当のわたしをわかってくれる人になんて出会えるのだろうか?
ちゃんと友だちはいたはずなのに内側に勝手に孤独を抱えて何がそんなに不安だったのだろう。。。
今思えば、自分がガードしてたから、閉じてたからでしょ!って自分ツッコミしたくなる。自分のこと棚に上げ、ああしてくれないこうしてくれない、って相手に期待してばかりでね。(最悪だ!)

 そんな中、唯一ほっとするのは岩波少年文庫を読み耽っている時間。
 なかでも、あまりに当時の心象にぴたりとはまりすぎて感情移入したのが
『思い出のマーニー』だったの。
 今は映画化までされ、一気に脚光を浴びることとなったけれど 、あの本は名作ながら『ホビットの冒険』とか『長靴下のピッピ』とかに比べたらずいぶん地味な存在だったと思う。

 とにもかくにも、マーニーに出会えた衝撃とよろこびといったらなかった。
内容は割愛するけれど、自分の中の言葉にできなかった複雑な想いがマーニーと重なってするすると解きほぐされ、自分のことどこかおかしいのかと思ってたけど、わたしだけじゃないんだー。マーニーもそう感じてる。
そんなこんなで読後はものすごいカタルシスだったことを鮮明に覚えてる。
 一生こころに刻み付ける一冊に出会っちゃった!と。
今思い出してもそれはそれは幸福な読書体験。 

その後、歳を重ねるにつけ児童文学とはすっかり距離ができていたのだけれど、その頃傾倒し始めていた河合隼雄さんの『子どもの本を読む』に、なんとマーニーが取り上げられていて!
曰く、この本は魂の再生を描いた物語である、と。深い深い人間の内側の再生。 そうかーそうだったのかー。あの痛みが癒しに転化する感じ。それは本来の自分に戻ってく柔らかくあたたかい浄化作用だったのだなぁ。
あの瞬間、何もかもがストンと腑に落ちて、ふいに世界がぱーっと明るくなって。
なにより、なんとも言い表せなかった 気持ちの”ひだ”をこんなにも明快に理解し受け止めてくださる方が存在するんだ・・・という驚きとうれしさいっぱいの気持ち。

今となっては、なんで初対面なのに気軽に打ち解けられるんですか?とか気後れしないんですか?なんて言われるくらいおしゃべりなわたし(でしょ?笑)だけれど。。。
実はね。自分がわけもなく強く握りしめてしんどくさせていた”もやもや”を一瞬にしてするーっと手放せたおかげなのです。マーニーと河合先生のおかげで。 
こんなにも影響を与えてくださった河合先生はもう帰らぬ人となられてしまっているけれど、本のカバーにあるくったくない懐の深そうな笑顔のお写真を拝見して今でも元気をいただいてる。そんなよりどころになっているお方。

 すごく長くなっちゃった!
でも、書き記しておきたかったんだ。今思えば、このときの内側の葛藤みたいなものがあったおかげで、ひとには自らを立て直す治癒力みたいな装置ちゃーんと備わってるものだなあって実感できたから。ただそれに気づくことできるかどうか、ね。

こういう話、どう思う?堅すぎる?笑? 
自分の根っこをちょっと振り返ってみることって日頃ないから、こういう機会にちょっと書いてみたよ。

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